レザークラフトの始め方
”レザークラフト入門講座”では、初心者の方でもわかりやすく道具の使い方、基本的なクラフトテクニック、型紙や作り方など、日々コンテンツを公開しています。
「レザークラフトを始めたいけど、何から始めていいのかわからない・・」
「ちょっと勉強したいけど、レザークラフトの教室に通うのも面倒」
そんな方の為に、レザークラフトの始め方をまとめた入門サイトです。
入門セットでレザークラフトを体験しよう!
レザークラフトを始めるには、”いくらかかるのでしょうか?”
そもそも、”何が必要なのでしょうか?”
全然わからないですよね?
「とりあえず体験してみたい」と言うのであれば、道具無しで始められるキットがおすすめ。私も最初はキットからはじめました。
詳しくは「レザークラフトのキット」にて製作記を解説していますが、このキットはカット済みの革と縫い針や糸も付属しているので、糸を切るハサミがあれば作ることができます。
もう少し本格的に始めたい場合はやはり”道具”が必要です。
まずは入門用の工具セットがオススメ
道具はいくらかかるの?高いのでは?と思っている方もいるかもしれませんが、実は意外と安く、¥4,000~5,000ほどから入門セット道具が手に入ります。
必要最小限の工具セットですが、キーホルダーのような基本的なレザークラフトが楽しめます。
(セットの他、革を切る為のカッターと糸を切るハサミ、木槌があると便利)
この道具セットは質も良いので糸と針以外は今でも現役です。
レザークラフトの騒音は?
レザークラフトは菱目打ちを木槌で叩いて縫い穴を開けるので、結構な音が出ます。
その為、マンションやアパートでは基本的に楽しむことができませんでした。
しかし、なんとかマンションでもレザークラフトを楽しみたいという思いから、「音の出ない菱目打ち機」を開発しました。しかも、菱目打ちだけでなくホックやハトメ打ちも可能。これを使えば、”ほぼ無音”でレザークラフトを楽しむことができますよ。(材料費はわずか¥3,000ほど)
レザークラフトに必要な道具
入門セットには、意外と使わない道具も入っています。「何が必要で、何が不要なものなのか?」が分かれば、最初から不要な道具を買わないですみます。
例えば、麻糸とロウはポリエステルの蝋引き糸を購入すれば必要ありませんし、なにより丈夫でステッチの見た目も良い作品が作れます。私が購入した道具セットにも麻糸が入っていましたが結局使いませんでした。
「レザークラフトの道具【初心者向け】」でも紹介していますが、最初に必要な入門道具と、その道具の使い方を簡単に紹介していきます。これ以外にもいろいろな工具がありますが、スキルが上達して必要になってから購入すればよいでしょう。
銀ペン or 丸ギリ
型紙を写す道具です。
丸ギリで革の表面をなぞって型紙を写します。革に跡が付きにくい場合は銀ペンを使います。銀ペンは、銀のインクが出るレザークラフト専用のチャコペンのようなモノ。でも銀ペンはほとんど使いませんから最初は用意しなくても大丈夫。
カッターとカッティングマット
革を切る道具です。
レザークラフトでは革をハサミで切ることはしません。
カッターで裁断します。家庭にあるなら買わなくても良いですが、カッターの刃は新品に交換しましょう。職人は革包丁も利用しますが、取り扱いが難しく、初心者向けの道具ではありません。
クラフトハサミ
縫い糸を切るための道具です。
ハサミで革は切りません。先が細く、縫い終えた糸を根元で切れるので綺麗に仕上がります。
(参照:縫い糸の始末)
先細で良く切れる手芸用のクラフトハサミを使いましょう。レザークラフトでは、接着剤や蝋引き糸のロウが付着しますから、両面テープ用のフッ素加工タイプがおススメ。
私も愛用しています。
菱目打ちと菱ギリ
縫い穴を開ける道具です。
革は硬いのでそのまま針が通りません。最初に菱目打ちで縫い穴を開けるます。4本目打ちと2本目打ちの2つあればどんな作品でも作ることができます。直線の穴あけは4本目打ち、曲線は2本目打ちと使い分けます。一つ1000~2000円ほど。菱目打ちの他、菱ギリが1つあると便利です。
ねじ捻り
縫い穴のガイドラインを引く道具。
ねじ捻りを使うと外形と平行なラインが簡単に引けるので、列が揃った綺麗な縫い穴を開けることができます。いかにも高そうな道具ですが、700~800円ほどで売られています。
木槌orゴムハンマー
菱目打ちで穴を開けるとき、木槌やゴムハンマーを利用します。レザークラフト用の木槌は割高です。日曜大工用の木槌は200~500円で売られているのでこちらを購入しましょう。打撃音が気になる方はゴムハンマーを試してみると良いでしょう。ちなみに、職人はカシの木の角材を使う方もいます。必ずしもハンマーである必要はないようです。
ゴム板
菱目打の下敷きです
レザークラフト用品として売られています。ゴムと言ってもとても硬いです。どちらかというとプラスチックに近い印象。ホームセンターで売られているゴム板は柔らかすぎて使えません。レザークラフト専用のモノを購入しましょう。財布などの小物を作るなら22×15cmの小さいサイズで十分。
レザークラフトの針
レザークラフト専用の針です。
先端が丸く、太くて丈夫にできています。先端が丸いほど使いやすいので、さらに紙やすりで丸くしてから使っています。レザークラフトは平縫ですから最低2本必要です。
粗悪品にも注意。とてもレザークラフト用とは思えない製品もあります。
クラフト社の針はよくできているのでオススメです。
ロウ引き糸
ロウ引き糸はその名の通り、ロウを引いた(塗った)糸の事で、レザークラフトではろう引き糸を使うのが普通です。最初から蝋が引いてある製品も売られていて便利です。
縫い糸は作品のデザインに合わせて色や太さを変えて楽しむことができますが、初心者には白、茶、こげ茶のセットがオススメです。
接着剤
革を仮止めしたり、接着したい場合に使います。仮止めにはゴムのり、接着には木工用ボンドやGクリアーという風に、目的に応じて使い分けています。
レザークラフトでは頻繁に使うので、ゴムのりだけでも持っておきましょう。
トコノール
トコノールは革の裏側(床面という)を磨いて毛羽立ちを整えたり、コバを磨く仕上げ剤として使います。
レザークラフトでは結構重要な材料の一つです
スリッカー
コバや床面を磨く道具です。
凹みになっている部分をコバに当て、軽く擦ると綺麗な光沢が出ます。細い部分は床面を磨くときに使います。トコノールと合わせて購入しましょう。
革を買う
レザークラフトを始めるには道具だけでは楽しめません。
道具を一通りそろえたら、革を買います。
最初は革のハギレで練習しましょう。ハギレとは、業者が革製品を作るときに出る半端の革のことです。革製品を作るときは、革のできるだけ綺麗な部分を利用しますから、ハギレはシワやシミなど、何らかの欠点がある部分が余ります。これがハギレとして売られています。ちなみに、革の厚みはバラバラで、おおよその厚みで揃えてくれますが、基本的に厚さが一定ではないと考えてください。このように、綺麗な革ではないのですが、何より安価に売られているのでレザークラフトの練習材料にはぴったりです。
とにかく、最初はレザークラフトになれることが大切です。
作りたい作品があるかと思いますが、急がず、レザークラフトの道具を使いこなせるように練習しましょう。
私は今でもハギレを購入して練習しています。色々なレザークラフトのお店からハギレを買っていますが、「使える”ヌメ革のはぎれ”」で紹介しているものはサイズも大きく、そのまま作品に使えるくらい綺麗な革も入っているので一押しです。
でも、人気があるので在庫切れになりやすい…すぐ売れてしまうので、本当は内緒にしたいくらいなのですが、少しでも有意義な情報を発信しようと思い掲載しました。
レザークラフトの道具と使い方を練習しよう
ハギレと道具をそろえたら早速レザークラフに挑戦です。
色々作りたいものがあるとは思いますが、最初はキーホルダーの製作がおすすめ。
当サイトではいろいろな”レザークラフト型紙”や日々の製作記で”革の小物”を紹介していますが、道具の使い方を練習するにはキーホルダーほどレザークラフトの入門に適したものは無いと思っています。
キーホルダーを勧める5つの理由
- 小さいので材料費がかからず練習できる
- ハギレのような厚みがバラバラの革でも問題なく作ることができる
- 切る・縫う・仕上げるといった基本的なレザークラフトの技法がしっかり学べる
- 比較的簡単で、多少失敗しても実用的なものが作れる
- 何個あっても役に立つ
これらの理由から、最初はキーホルダーでレザークラフトの練習をしてみましょう
キーホルダーを作ってみよう
レザークラフトの練習にぴったりなキーホルダーの制作手順を紹介します。
サイズが小さいので材料(革)のコストがかからず、切る・縫う・仕上げるといった基本的なレザークラフトの技法がしっかり学べます。ちょっと失敗しても使えますから何個も作っちゃいましょう。
私のブログ「レザークラフト入門講座」でも、色々な型紙を配布しています。慣れてきたら自分なりにアレンジしても楽しいですよ。
↓型紙をアレンジした作品例
- 型紙を作り、革に写す
・革に型紙を写す方法とコツ
- 革を裁断
・革を型紙通りに裁断する方法とコツ
- 床面とコバの処理
・革の床面(裏面)の磨きの方法とコツ
・コバの磨き方とコツ
- 接着剤で仮組み
- 縫い穴を開ける
・革にガイドラインを引く方法とコツ
・菱目打ちで縫い穴をあける方法とコツ
- 縫う
・縫い糸の通し方とコツ
・革をきれいに縫い合わせる方法とコツ
・縫い糸の始末(目立たない糸の結び方)
- コバを磨いて仕上げ
・コバの磨き方とコツ
- 完成
キーホルダーの完成です。
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