レザークラフトの縫い糸の通し方について説明します。
レザークラフトでは、糸の両端に針を付けるので、針は2本用意し、糸は縫い代の3~4倍程度の長さにカットします。
必要な道具
- 縫い針
- 縫い穴をあけたレザー
- 縫い穴の3~4倍ほどの縫い糸
針の処理
レザークラフト使う針は、先が丸まっている特殊な針を使います。
革に縫い穴をあけるため、針の先が尖っている必要がありませんし、鋭利に尖っていると革を傷つけたり縫い穴に引っかかりやすく、かえって不都合なのです。
レザークラフト用の縫い針は、布針と比べると丸まっていますが、新品の針を使うときは針先をやすりで研磨して丸めるとより使いやすくなります。
針先を丸めるには#600番くらいの紙やすりを用意し、針先を球にするイメージで回しながらやすり掛けします。
針先が半球状になっていれば、誤って革の銀面に刺してしまったとしても大きな傷になり難く、スムーズに針を通すことができます。
↓左が研磨した針、右が新品の針
麻糸の処理とロウ引き
レザークラフトの縫い糸は麻糸を使います。
ただし、麻糸のままだと糸が毛羽立ち、見た目や耐久性の点から良くありません。
そこで、通常は蝋引きして毛羽立ちを抑えてから使います。
ちなみに、あらかじめ蝋引きしているロウ引き糸やポリエステル製のスムース糸があるので、こうした糸を使えばロウ引きの手間がかからず便利です。
麻糸のロウ引き手順
針に通しやすくするため、カッターの背を利用して、麻糸の末端をすいて細くします。
糸の末端部から、2~3cmほどの部分を細くします。
麻糸をロウに押し当てながら引いていきます。
使用するロウはクラフト用ワックスを使います。(普通のろうそくより柔らかくて糸に良く絡み、使いやすい)
クラフト社 革工具 手縫いワックス 8630
糸全体を2,3回程度ロウ引きし、まんべんなくロウを馴染ませます。
↓左が蝋引きした麻糸です。右側の未処理の糸と比べ、毛羽立ちがなくなっていることが分かります。
左:ロウ引きした麻糸
右:麻糸(未処理)
糸の通し方
針あなに糸を通します。糸の末端を、約10cmほど通すのがポイント
10cmほど通した糸(末端部)の中ほどに針を通します。
糸を矢印の方向に押すと、こよりがほどけるので、こよりの隙間に針を挿入しましょう。
同じ要領で2回糸に針を通します。(写真のように”S”字型になるはずです。)
S字に通したら、縫い糸側を矢印の方向へ引っ張ります。
写真のように輪がなくなるまで引っ張ります。
糸の末端側も同様に針あな側へ引っ張ります。
このように、こよりの間に糸が通る形になるので針から糸が抜け難くなります。
最後に互いの糸をねじり合わせます。
同様の手順で、糸の両端に針を取り付ければ準備完了です。
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