革には表面のつやつやしている部分を【銀面(吟面とも)】。裏側のざらざらしている部分を【床面】と呼んでいます。革の床面は下の写真の通り、ざらざらしていて毛羽だっています。
手触りや見た目が良いものではありませんから、床面が見える作品の場合は磨いて処理するとレザークラフトの仕上がりがぐっと良くなります。
下の画像は床面を磨く前と、磨いた後を比較したものです。
磨いた床面は面が滑らかになっているのが確認できます。
下の画像は床面を磨いた革で作った作品の例(キーケース)。
床面が滑らかで手触りが良く、光沢があります。薄っすら鍵のシルエットが映り込んでいるのが見て取れます。
床面の磨き方
床面を磨くには、トコノールを薄くのばし、プレススリッカーや 革工具用のガラス板で磨くことで毛羽立ちがなくなり、つやが出てきます。
使用する道具
磨き方
床面を磨くには、型紙から必要な分の革を切り取り、裁断前に磨くと均一でムラなく磨けます。
裁断後に床面を磨くと、複数のパーツごとに磨かなくてはならず、手間がかかります。また、銀面(表側)にトコノールが付きやすく、汚れてしまいます。
トコノールを指ですくい、素早く均一に塗布していきます。
はみ出たトコノールが銀面に付着しないように注意しましょう。
ガラス板を使ってトコノールを床面全体に伸ばします。
力は入れず、均一に伸ばすことを意識してトコノールを広げるのがポイント。
全体にトコノールを伸ばしたらガラス板に少し力を入れて磨きます。力を入れて磨くときは、銀面と机の間に硬いゴミなどがあると傷がついてしまいます。コピー用紙を2,3枚敷くなどして、銀面を保護するとよいでしょう。
左が床面を磨く前、右が磨いた床面です。
写真でもわかるように毛羽立ちがなくなり、表面に薄っすら光沢が確認できます。
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