レザークラフトの手縫いの場合、革が固くて直接針を通すことができません。
そこで、あらかじめ縫い穴をあけるのですが、綺麗で直線な穴をあけるためのガイドラインを引いてそのラインに沿って穴をあけていきます。
ライン引きの道具
ステッチンググルーバー
直線や曲線のライン引きにオールマイティに対応できます。革のヘリに足をかけ、チップを押し当てると革にビットの跡が付きます。チップを交換することで、ヘリ落としや溝堀もできる優れものです。
小回りが利くのでキーケースやウォレットのような小物の製作に向いています。
ネジ捻
ねじを回すと足が開きます。片方の足をコバにかけて平行なラインをひきます。
ステッチンググルーバーのように、革に押し当てた跡が付きます。ねじ捻は足先が幅広なので、安定した直線を引くのに適していています。一方で、小回りが利かず、曲線のライン引きには適していません。
大きな作品の製作に向いています。
ディバイダー
両方の足が尖っているコンパスです。ねじを回すと足が開き、平行なラインが引けます。
目打ち
目打ちは本来穴をあける道具ですが、先が尖っているので線も引けます。
ガイドがないのでコバ周りの平行なラインは引き難いのですが、革の中央部に線を引くには目打ちが必要です。
型紙を革に写したり、穴をあけたりと、いろいろな場面で使うことができます。
平行なラインの引き方
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コバに平行な線の書き方を説明します。
ここでは、ステッチンググルーパーを例に平行線を書いてみます。
平行線の間隔を決める
まず、ステッチンググルーパーのガイドとチップを使用する菱目打ちのピッチ間隔になるように調整します。
ピッチ間隔は菱目打ちの穴間隔の事です。
今回、標準的な3mmピッチの菱目打ちを使うことにしたのでガイドとチップの間隔も3mmにしました。
軽くあたりをつけて確認
ステッチンググルーパーのガイドをコバにあてがい、わずかに当たりをつけてみましょう。
実際にスケールで本当に3mmの間隔になっているか確認します。実際に当たりをつけてみると意外とずれていることがあるので念のため確認したほうが良いです。
ラインの間隔を確認したら、平行なラインを引いてみましょう。
革をしっかり押さえ、コバとガイドが離れないように注意しながら、ゆっくり丁寧にラインを引いていきます。
ライン引きの注意点
ラインは一度つけたら消すことができません。縫い糸で隠れる部分だけにラインを引きましょう。
このように縫い代以外の部分に線を引いてしまうと、作品が完成後も跡が残ってしまいます。
手前でラインを止めましょう。多少隙間があけた方が失敗がありません。
曲線部は特にゆっくり
曲線部のライン引きは、力を入れると、勢い余って線が飛び出してしまうことがあります。
力を入れず、ゆっくり確実に線を引くと失敗がありません。
力を入れないとラインが薄く見難いですが、2,3回なぞればしっかりとした線が引けます。
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