レザークラフト入門講座

革のトラをデザインに利用してキーホルダーを作る

2017/10/09

革のトラをデザインに利用してキーホルダーを作る

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天然の革にはトラと呼ばれるシワがあります。
これは欠陥品ではなく、もともと動物の皮だったころの名残。関節の部分や腹、背中など、生きていた時にできたシワです。

天然の皮を使った証でもあり、トラの模様は一つとして同じものはありません。
そんなトラの個性的な部分を使ってデザインの一部にしたキーホルダーを作ってみました。↓

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製作工程

↓キーホルダー製作で使った革の端の部分。
シワが深すぎてトラというより亀裂になっている部分があります。
亀裂が入っているので財布などの動きのある部分には使えませんが、キーホルダーやカードケース、ブックマーカーなどには十分使えそうです。

型紙を写して裁断

楕円型のキーホルダーを作ってみます。
型紙を作り、丸キリで筋を付けます。

革に型紙をに写す道具の紹介と、きれいに型紙を写す方法を説明します。 必要なもの 型紙(市販の型紙集)や自作した物 工作用紙 革(最初は、はぎれのセッ

荒立ちしてから、型紙通りに裁断。

革の裁断方法を紹介します。 まず、事前に厚紙で型紙を作り、目打ちなどで革の銀面に型紙を写して裁断の準備をします。 /leath

チョット厚みが足りなかったので革床(漉いてもらった余り)を貼り付けることにしました。

接着

革を貼り付けます。
本来はゴムのりを使うところですが、切らしてしまったので木工用ボンドを使いました。
木工用ボンドは乾きが早く、使いにくいのであまりお勧めしません。

ヘラを使ってできるだけ薄く伸ばします。
しかし、薄く伸ばしすぎると接着前に乾いてしまうので難しい・・・

ボンドを塗布したらすぐに張り合わせ、ローラーなどで圧着します。
ローラーを使うときはクリアファイルなどを間に挟むと跡がつかず、綺麗に圧着できます。

焦って貼り合わせたらら段差ができてしまいました。

コバを整える

こんな時はカンナでコバを整えます。
※カンナは扱いが難しいので初心者向けではありません。最初はドレッサーの方が扱いやすいです。
NT(エヌティー) ドレッサー 中目 S-10P

ある程度整えたら#400紙やすりでコバを整えます。
このように革の段差がなくなればOK

コバに水をつけて軽く磨き、段差がなくなっているか確認します。

縫い穴をあけると、どうせコバがデコボコするので軽く磨きます。
段差がなくなっていることが確認できました。

縫い穴とパンチ穴の加工

キーホルダーのパンチ穴と縫い穴をあけます。
革に傷がつかないように革の端切れを敷きました。

コバから3mmの間隔で縫い穴のガイドを引きます。

レザークラフトの手縫いの場合、革が固くて直接針を通すことができません。 そこで、あらかじめ縫い穴をあけるのですが、綺麗で直線な穴をあけるためのガイドラインを引いてそのラインに沿っ
レザークラフトの縫い穴のあけ方について紹介します。 革は厚くて硬いので針が通りません。そこで、あらかじめ革に縫い穴をあけてから糸を通します。 穴をあける道具は「菱目打ち」と呼ば

縫い合わせ

縫いはじめは目立たない場所から。
写真の部分はキーホルダーのベルトを取り付けるので見えなくなる部分です。

縫い穴をあけた革を綺麗に縫い合わせる、”手縫い”はレザークラフトの醍醐味の一つ! レザークラフトでは、糸の縫い目が作品の一部であり、作品の出来に大きく影響するといっても過言ではあ

糸の始末はライターで炙って止めました。不格好ですがどうせ見えなくなるのでこれで問題ありません。

コバの仕上げ

糸で縫い合わせるとコバのデコボコがはっきり分かります。
(写真だとチョット見えにくいですね。)

コバは「紙やすりで凹凸を除去」→「トコノールを塗布」→「スリッカーで磨く」

しっとりとした艶と光沢のあるコバの磨き方について、ヌメ革を使って詳しく説明します。 基本を身につければ、写真のような光沢も可能。 コバが丁寧に仕上げられた作品は見栄えがとて
↓丁寧に作業すればこのように光沢が出ます。

ベルトのカシメ止め

キーホルダーのリングを取り付けるベルトを作ります。
こちらは小さな部品なのでコバ磨きが大変。
ということで捻を使ってロウを塗布して仕上げました。スリッカーで磨いたような光沢は出ませんが、とても丈夫に仕上がります。

前回「ヌメ革コインケース」で実践した、ねじ捻を用いた”なんちゃって捻”が意外と良い感じだったので本物の玉捻が欲しくなり買ってしまいました。 https://leather

ベルトにリングを通し、カシメを使って取り付けます。

カシメをハンマーで打ち込んで固定します。

レザークラフトの留め金具として用いられている”カシメ”の選び方と取り付け方について紹介します。 ↓このようにカシメで革を止めるだけで簡単なキーホルダーが作れます。 カシ

仕上げ

最後に革のワックスCollonil 1909を塗布して仕上げます。
(ワックスは革用なら何でも構いません。)
[コロニル] Collonil 1909 シュプリームクリームデラックス SI0021 (カラーレス)

完成です

トラの模様がアクセントになってなかなか良いものができました。


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