レザークラフトの留め金具として用いられている”カシメ”の選び方と取り付け方について紹介します。
↓このようにカシメで革を止めるだけで簡単なキーホルダーが作れます。
カシメは突起が長いモノ(オス側)と短いモノ(メス側)を一組として使います。
カシメ接合の原理
カシメがどのように接合するのか簡単に原理を紹介します。
ちなみに、カシメは両面が凸になっているものと、下の写真の様に裏側のフランジ部が平らになっているものがあります。
カシメを打ち込むと、内部の突起部がつぶれることで抜けなくなります。
一度取り付けたら取り外せないので、慎重に作業しましょう。
カシメの選び方
レザークラフト用のカシメとして、SEIWAのカシメが良く用いられます。
カシメは外形×高さが表示されていて、必要なサイズを選んで利用します。
SEIWカシメのサイズ表
製品名 | 外形 (mm) |
高さ (mm) |
極小カシメ両面足短 | 4.6 | 5 |
小カシメ両面足短 | 6 | 7.3 |
小カシメ両面足長 | 6 | 8.3 |
大カシメ両面足短 | 9 | 9 |
大カシメ両面足長 | 9 | 10.5 |
外形
外形はカシメの頭の直径です。大きさは作品のイメージに合わせて選びます。
直径4.6mm、6mm、9mmのサイズが用意されています。これ以上のサイズが必要な場合は飾りカシメを使います
↓外形6mmの製品 (実測値は5.99mm)
高さ
高さは長い方(オス側)の金具の高さになります。
金具の高さは5mm、7.3mm、8.3mm、9mm、10.5mmが用意されています。使用する革の厚みに応じて必要な高さを決めます。目安として、金具の高さの1/3~2/3程度の厚みの革が止められます。
(例えば、高さ9mmのカシメは、3mm~6mm厚の革が目安になります。)
↓高さ8.3mmの製品 (実測値は8.47mm)
カシメの取り付け方
目打ちで穴位置の印をつける
型紙などに記載されている穴位置を目打ちを使って印を付けます。
穴位置の中心に目打ちを立て、印を付けましょう。
パンチで穴を空ける
パンチを使って穴を空けます。
使用するパンチのサイズは、カシメの細い方(オス側)の足がぴったり入るサイズを選択します。
大きすぎるとカシメが動いてしまい、打ち込むときに位置がズレてしまうことがあります。
下のようなパンチセットを一つ用意しておくと様々なサイズのカシメに対応できるので便利です。
取替式パンチセット
パンチは革に対して垂直に立て、ハンマーで叩いて穴を空けます。
カシメを仮組する
裏から、カシメのオス側を挿入します。
表から、カシメのメス側を組み込みます。
裏側から挿入した足にメス側を被せるように設置します。
カチッと手ごたえがあるまで軽く押し込むと仮固定されます。
横から見ると、メス側のカシメが浮いた状態で仮固定されるはずです。
カシメを打ち込む
カシメを打ち込むには、打ち台と打ち棒を使います。
カシメの頭は4.6mm~9mmと様々なサイズがあり、このサイズと一致した打ち台と打ち棒が必要です。
カシメのサイズに合わせて用意するのも面倒なので、下のようなセットならほとんどのカシメに対応できるので便利です。
オールマイティープレート付 【10セット】
カシメのサイズと同じ凹みを使います。
カシメのサイズと同じ打ち棒を使います。
木槌で叩いてカシメを固定します。
一度に打ち込まず、金具の様子を見ながら徐々に力を入れて固定しましょう。
適切な道具を使うことで、カシメに傷ひとつ付きません。
失敗例
一方、小さいカシメ打ちを使うと、下の写真の様に凹みができてしまいます。
必ずカシメのサイズに合った道具を使って作業しましょう。
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