今回は電卓ケースを作ってみました。
デザインはWEBで見つけた電卓カバーを参考にしています。ステーショナリーグッズなので、シボのある革を使ってみましたが、手縫いの雑さが出て余りぱっとしません。糸の色も薄くした方が良かったかもしれませんね。
しかも、ケースの真ん中に大きなシワが・・・。革を裁断するとき、光の加減でシワを見逃してしまいました。
ケースに入れるときは、電卓の表示面を下側にして挿入します。
下部の取り出し穴から電卓を押して取り出します。結構きついです。使っているうちに革が伸びてくるので小さめに作りました。
電卓ケースの作り方
電卓S100に合わせ、実測しながら型紙を作ります。
ちなみに、コアな製品なので型紙が欲しい方はいないと思いますが、必要でしたら500円で販売します。
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型紙を作って革を裁断する
左の2枚は本体ケースの型紙で、右の1枚は芯材として利用します。
芯材も含め、全て工作用の厚紙で作りました。
型紙に合わせ革を裁断します。
右の1枚は上部と取り出し穴はコバ返しするので型紙より5mmだけ大きめにカットしました。
ヘリ返しの処理
取り出し口は擦れるのでヘリを返します。
まず、返す部分をできるだけ薄く漉きます。詳しい説明は「二つ折り財布の作り方」で説明しているので省略します。
角度が付いている部分に切り込みを入れ、ゴムのりで接着します。
ハンマーで軽く叩いて馴染ませます。あまり強く叩くとシボがつぶれてしまうので注意します。
縫い穴を開けるため、ライン引きをします。
通常の手縫いの場合、コバから3mmの間隔でラインを引きますが、繊細さを出すため2mmにしました。
縫い穴を開けます。菱ギリの方が綺麗に縫えることが分かり、最近はほとんど菱目打ちを使わなくなりました。
初めての革で、比較的柔らかく、力加減が難しいです。
糸の色は革の色と同じものを使えばよかったですね。
次に取り出し穴の部分も同様にヘリを返します。
5mm程大きめにカットします。
Uの字型なのでちょっと難しい。。。。
でも良く切れるナイフを使えばスルスルっと気持ちよく革が漉けます。
革を漉いたとき、ポロポロとした粉状の削りカスばかり出るのはナイフが切れない証拠。良く砥いだナイフならリンゴの皮を剥くように、スルッと切ることができます。
あと、革を漉くとき革包丁を使っていますが、オルファの立ちナイフを革砥で研いだものの方が切れ味は良いですよ。(刃が薄いなどの理由で・)
私の場合、小さくて使いやすく、永切れする革包丁をよく使っています。
折り返してゴムのりで接着します。
なんだか、縫い目のラインが微妙にズレてしまいました。しかもヘリからの距離も若干広くなっています。もう少し全体の間隔を見ながら、丁寧に作業したほうが良かったです・・・。
下敷きの製作
ベースとなる下敷きを作ります。
腰が出るように厚紙を芯材にして、ゴムのりで接着。
表側から厚紙のエッジが出るようにヘラを使って圧着させます。
心材と電卓の大きさが同じなので、エッジに合わせて電卓を置きます。
ケースの組み立て
電卓に合わせてパーツの取付け位置を決めます。
銀ペンでおおよその印を付けます。
ゴムのりを塗布するので、カッターの背を使って銀面を荒らしていきます。
ゴムのりを塗布し、仮組します。
ヘラを使ってエッジを押さえ、革の形を整えながら接着します。全体のバランスが決まるのでとても重要です。
比較的柔らかい革なので圧着するだけでしっかりと形になりました。
(革は濡らしていません。乾いた状態で作業しています。)
一旦、電卓を取り出してから菱ギリで縫い穴を開けます。
穴を開ける位置で電卓の挿入具合が決まります。エッジの部分に穴を開けました。多少きつめですが、これで良かったです。
糸で縫っていきます。
縫いはじめ=縫い終わりですから、目立たない場所が良いです。
今回のケースなら、取り出し穴のエッジが最適です。
このように縫えました。
周りの余分な革を切り取ります。
縫い目ぎりぎりを狙って裁断したほうがスマートな印象になると思います。
コーナーも縫い目に合わせ、丸くカットしました。
ちなみに、ヘリ返しの糸はこのように切れてしまいます。ですが、組み立てた糸がしっかり押さえていますし、ヘリをバスコで固めるので、解けることはないと思います。
ヘリをバスコで固めます。色はこげ茶を使いました。
バスコが乾いたらやすりやヘリ落としで整え、再びバスコを塗ると綺麗なコバになります。
完成しました。
色々問題点はありましたが、使い勝手は悪くないので愛用していこうと思います。
黄土色の糸があったのでハギレでテストしてみました。
↓こっちの方が全然よかったです。
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