レザークラフト入門講座ではコインケースのような小物を中心に様々な型紙データを配布しています。
配布している型紙データはPDF形式なので、そのままA4コピー用紙に印刷すれば原寸大の型紙として利用することができます。
ところが、そのままコピー用紙に印刷してもレザークラフトには使えません。
印刷した型紙データを厚紙に貼り付け、正確に切り抜くことでレザークラフト用の型紙として利用することができます。
そこで、正確な型紙作成のコツや使用する道具について詳しくまとめてみました。
厚紙に貼り付ける
印刷した型紙を厚紙に貼り付けます。
型紙に使用する厚紙は工作用紙A3判が丁度よい厚さです。
25枚入りのA3サイズが800円足らずで手に入りますから大変リーズナブルです。
コピー用紙を糊付けする時、液体状ののりを使うと紙がふやけて伸びたり歪んだりして、もともとの寸法より大きくなってしまうことがあります。
↓こんな液体のりはコピー用紙がふやけるのでNG
そこで、私はスティックのりを使っています。
ゴムのりを使うやり方もありますが、薄く塗るのが難しいので、私はおすすめしません。
のりを塗る前にコピー用紙を荒裁ちします。
のりが塗りやすくなりますし、のりや工作用紙の節約になります。
何より、のり付けによる歪みが最小限に抑えられるので必ず荒裁ちしましょう。
のりは工作厚紙に塗りましょう。水分による伸びが少なく、狂いのない型紙が作れます。
のりを塗る目安にするために荒裁ちした型紙をおおよそ写し取ります。
工作用紙にのりを塗ります。
型紙を貼り付けます。
この時、指の腹を使って内側から外側へ、円を描くようにさすります。
こうすることで空気が逃げ、寸法誤差や歪みのない型紙が作れます。
型紙を正確に裁断する
型紙の裁断はできるだけ切れ味の良い刃物を使います。
一通りの刃物を持っていますが、型紙や革の裁断はカッターナイフが一番使い勝手がいいです。
革包丁や立ナイフ、ラウンドナイフなどは革漉きやコバの処理で使いますが、切り抜きには使い勝手がよくありません。
カッターは、NTカッターが最高で非常によく切れます。
以前はオルファの特専黒刃を使っていました。これは、切れ味が良いのですが耐久性がありません。刃先が欠け易いので硬度が高くて粘りのない鋼を使っているのでしょう。細かい曲線を裁断するといつの間にか刃先が欠けてしまいます。
一方、NTカッターは特専黒刃と同等の切れ味でしかも長切れします。
カッターナイフとは言え、鋼の粘りと硬度のバランスがとても良い刃物です。
厚紙に貼り付けたら、すぐに切り出してOK。乾燥させなくても問題ありません。
直線は定規を当てて正確に切り抜きます。
型紙の中には、「捨て代」があります。
この部分は型紙に記載しているとおり、ある程度組み立ててから切り落とす部分です。型紙を作るときは捨て代の外側をカットしてください。
曲線部の裁断が難しい場合は、曲線に切るのではなく、円の接線を直線的に裁断すると意外ときれいにカットできます。
わずかにボコボコしますが、実用上、問題になることはありません。
内側に切り抜きがあった場合は結構面倒です。
デザインカッターなど、細身のナイフを利用すると良いでしょう。
レザークラフト用の抜き型を利用する手もあります。
抜き型は一セットあると便利ですよ。
レザークラフト 抜き型セット 専用 クリアー ケース 付 (50個セット)
ホックやカシメの取付部は中心点が印刷されています。
この部分は革に型紙を写すときに目打ちで印をつけるだけで十分です。
外周部を全て裁断すれば型紙の完成です。
型紙に誤差があると作品全体に影響します。
出来る限り正確に切り取ることを心がけ、丁寧に作業しましょう。
コメントを残す