レザークラフト入門講座

シニュー糸を撚り糸にする装置を作ってみました

シニュー糸を撚り糸にする装置を作ってみました

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シニュー糸に撚りをかけて丈夫に仕上げる糸撚り機を作ってみました。
糸撚り機といっても単純にモーターでぐるぐる回すだけ。夏休みの工作レベルの装置です・・・。

そもそもシニュー糸とは?

シニュー糸は、本来は動物の腱で作った糸のことですが、現在はビニモと同じポリエステルなどの合成繊維です。

協進エル シニュー (20ヤード/約18m) ナチュラル 1153073-03 53073-03
シニュー糸 18m

シニュー糸は、基本的に撚り糸になっておらず、このように3等分に解けやすい作りになっています。必要な太さに調整することができます。
※撚り糸になっている製品もあります
シニュー糸は3等分しやすく束ねられている

動物の腱を模した糸で、極細の繊維を束ねた構造になっているのが特徴です。
このまま縫うと、撚りがない独特な質感のステッチを楽しむことができます。

シニュー糸をこのまま使っても良いですが糸は撚りを加えることでさらに強度が上がり、ステッチの見た目も安定するようです。

と言うことで、単純な糸撚り機を作って試してみました。

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糸撚り機の作成

必要な部品

全部で1000円前後で揃います。

製作

早速モーターを開封
マブチモーターは台座がついているのでそのまま木ねじで台に取り付けられるので便利です

スイッチはタミヤの工作シリーズを使いました
小学生の頃からお世話になっている電池ボックスです。
これが結構優れもの。直列や並列接続ができて、モーターの回転方向の切り替えスイッチもついています。

組み立ても簡単。パーツをニッパーで切り取ります。

切り替えスイッチに金属端子を取り付けます。

接点側の金属端子も取り付けました。

スイッチボックスにパーツをはめ込み、組み立てます。

最後にねじで固定すればスイッチの完成です。

電池ボックスも同様に金属端子をはめ込むだけで組み立てられます。

木の台にモーター、スイッチ、電池ボックスに取り付けます。
電池は1本で十分なので写真のようなレイアウトにしました。

木ネジを使って各パーツを固定します。
スイッチはネジ止めだけだと動いてしまうので両面テープも使いました。

配線はモーターのコードをスイッチの真ん中の端子に取り付けます。

こんな感じに導線を捻って固定するだけでOK。
配線の向きはありません。

付属の導線を使ってスイッチの左右の端子に電池ボックスを繋ぎます。
こちらも配線の向きはありません。(プラスとマイナスを適当に繋いでOK)

真鍮線をニッパーで適当な長さ(5cm位)に切断します。

真鍮線をペンチなどで曲げ、フックの形に加工します。
真鍮は比較的柔らかいので簡単に加工できると思います。

モーターカプラーを使ってフックを取り付ければ糸撚り機の完成です。

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糸撚り機を使ってみました

シニュー糸をフックに引っ掛けるので、固結びします。

さらに先端をライターで溶かし、解れないようにします。

シニュー糸にホックを引っ掛けます

シニュー糸の片側を適当なものに引っ掛け、ピンと引っ張りながら糸撚り機のスイッチを入れます。
糸をねじっていくとシニュー糸が徐々に引っ張られます。おおよそ、3/4~2/3位に糸が短くなるまでねじります。(途中でモーターを止め、強く引っ張るのがコツ)

糸をねじったら、糸の両端をモーターに引っ掛けます。
この時、糸を引っ張りながら作業しないと、くるくると巻きついてしまうので注意しましょう。
今度は逆回転で糸をねじると、撚り糸になります。
ねじる量が少なすぎても多すぎても、糸がくるくる巻き付いてしまいます。糸の様子をみながらねじる量を調整します。
(ここでも途中でモーターを止め、強く引っ張るときれいに撚りがかかります)

完成した撚り糸です。
モーターでくるくる回しただけですが、均一な撚りがかかっています。

適切にねじった撚り糸なので、くるくると巻きついてしまうこともありません。

ビニモ5番とシニューの撚り糸を比較してみました。ビニモより一回り太い糸になりました。
シニュー糸は3分割したものを撚り糸にしているのでこれが一番細い糸になります。

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ステッチの比較

実際に縫ってみました。穴は3mmピッチの菱目打ちを使っています
上からシニュー糸(そのまま)、シニュー糸(撚り糸)、ビニモ5番です。

シニュー糸(そのまま)

ステッチを並べてみると、何もしないシニュー糸が撚っていないので独特のステッチになります。
糸は平たく潰れて横に広がる為、思いの外ステッチが安定しない(太い部分や細い部分ができてしまう)ので縫いが難しい糸です。

シニュー糸(撚り糸)

シニュー糸を撚ったものは拡大写真で見ると少しボコボコした印象ですが、現物は安定したステッチです。太さも3mmピッチには丁度よいです。この太さなら5mmピッチでもきれいなステッチになると思います。
特にワイルドなバイカーズウォレットにはよく合うでしょう。
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ビニモ5番

ビニモ5番は3mmピッチの縫い穴によく利用する糸です。細い糸なので3mmピッチの縫い穴によく合います。繊細な印象になるのでシックな革小物にはぴったりです。

まとめ

実験的に簡単な道具で撚ってみましたが、意外ときれいにねじる事がわかりました。
糸の太さの調整もできるので、「手持ちのビニモより太い糸が欲しい・・・」なんて時には結構役に立つ方法だと思います。

糸の撚り機も簡単に作れるので、自作のオリジナル糸を作って個性的なレザークラフトを楽しんでみてはいかがでしょうか?


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